【防災blog⑤】マグニチュードって何?
ブログを開いていただきありがとうございます!ファーストステージ つくばブランチの川崎です。
あなたの命を守る情報をお届けする「防災blog」の第5回です。
今回は、1月13日 21:19頃に発生した日向灘を震源とする地震について、
通常とは異なる点がありましたので、「マグニチュード」をキーワードに解説します。
1月13日の日向灘地震では、緊急地震速報が九州地方の広い範囲で発表されました。
地震の発生直後(地震発生の6秒後)にマグニチュードも提供され、この時は「M6.4」でした。
その後、各震度観測点のデータを解析し、21:29頃(地震発生の10分後)には、
マグニチュードが「M6.9(速報値)」に修正されました。
更に解析を続けた結果、翌日14日 1:00にマグニチュードが再度更新され、「M6.6(暫定値)」となりました。
マグニチュードについて、地震発生後速やかに発表される「速報値」と
解析を重ねることにより発表される「暫定値」との間に差異が生じることは良くあることですが、
今回は速報値に0.5の差があり、地震の規模としては6倍近くの差となりました。
通常(0.2程度)よりも大きい差となり、気象庁が原因を調査しているところです。(1/20時点)
マグニチュードの更新によって起こったこと |
■津波注意報が発令されました。
当初のマグニチュード「M6.4」では、津波の危険が差し迫る規模の地震では無いため、
速やかに津波警報等が発令されることはありませんでしたが、地震発生10分後に更新された「M6.9」では、
津波が発生していると想定されることから、21:29に「津波注意報」が発表されました。
その後、実際に津波が観測され、21:36頃に宮崎港で第1波の津波(高さ0.2m)を観測しました。
津波注意報発令から7分後に津波が到達していることになります。
【POINT】 津波警報の発令によらず、『大地震が発生したら、海や川の河口付近に近づかない!』ことを意識し、
また、身の危険が迫っていると感じたときは、津波警報の発令を待たずに高台に避難をしましょう。 |
■「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」が発表されました。
今回の地震を受けて、「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」が臨時に開催されることになり、
21:55に「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」が発表されました。
その後、評価検討会が開催され、
「南海トラフ地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったとは言えない」と判断し、
23:45に「南海トラフ地震臨時情報(調査終了)」を発表し、「特段の防災対応は必要ない」とされました。
この際、どのような検討がされていたのかを、ざっくりとご紹介します。
「マグニチュード」とは? |
「マグニチュード」は地震の規模を示す指標として使われていますが、計算方法は様々なものがあります。
一般的にニュースで聞く値は、気象庁が発表する「気象庁マグニチュード(Mj)」と呼ばれるものです。
『気象庁マグニチュード(Mj)』
短周期速度型地震計で観測された速度波形の最大振幅、または加速度型地震計で観測された加速度波形から
得られた変位波形の最大振幅に、距離減衰の効果等の補正を加えて計算した値
つまり、地震のゆれが最大になった瞬間を切り取って、地震の規模を評価する手法で導きだした値が
「気象庁マグニチュード」です。
約100年間 同様の方法で一貫して計測を続けているため、同じモノサシで地震を比較することができます。
また、速やかに値を算出できるため、津波の予測にも役立てられています。
南海トラフ地震の想定震源域において、「気象庁マグニチュード」が「M6.8以上」と推定される地震が発生した場合に、
「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表し、続発地震への備えを呼びかけるべきかを検討することにしています。
『続発地震』
熊本地震(2016年4月)のように、規模の大きい地震が立て続けに起こり、甚大な被害を及ぼす地震
南海トラフ地震の想定震源域でも、過去に短い周期で大地震が起こった記録があり、警戒を呼びかけている
翻って、評価検討会で分析の対象となるのは「モーメントマグニチュード(Mw)」となります。
『モーメントマグニチュード(Mw)』
広帯域地震計で観測された地震波形全体を基に、CMT解析(断層の動きを考慮できる解析手法)により算出
すなわち、モーメントマグニチュードは、地震波形全体から算出し、
断層にかかるエネルギーの程度をはかることができるため、巨大地震の規模を測定するために使われます。
以前の防災blogでもご紹介していますが、「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」の発表後、
評価検討会で「モーメントマグニチュード」の値などを解析し、以下の情報が発表されます。
□ Mw7.0以上の場合「巨大地震注意」 (※他に考慮される条件もある)
□ Mw8.0以上の場合「巨大地震警戒」
□ 上記以外の場合「調査終了」
13日の地震では、解析の結果、「Mw6.7」と結論付けられたため、「調査終了」の情報が発表されました。
【POINT】 「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒・巨大地震注意)」の情報が発表された場合は、 国・自治体から提供される情報に留意してください。 |
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ファーストステージ つくばブランチの川崎でした。